vol.5 親としての役割とは
親業(子育て)を始めてから早8年。
つくづく「子育てに正解はない」と感じる。
自分の子どもには「こう育ってほしい」、逆に「こう育ってほしくない」
と想うことはたくさんある。それを場面、場面で子どもに伝えているつもり
であるが、いつも言い合いになったり、後味が悪く尻切れトンボになってし
まう。。。。
本当に伝えたいことは「これ」だったのに・・・・と後悔する場面が多々ある。
しかし、時にその後悔という名のバネの縮みは勢いよく跳ね返りを見せることがある。伝えたかったことはしっかり伝わっていたんだと。
子どもなりに雰囲気を感じ取って、咀嚼をして理解しているようだ。
そんな時、「親業をやっていてよかった」と思う。
あるシンポジウムに参加したときに「親の役割とは何か?」と問われたことがあった。講師は「子どもの選択肢を狭めないこと」であると。
確かにそうだ。親の都合や思考で「子どもの将来」を決めつけてしまっていないか。
収入、(親の)夢、趣味、ルール、子育て感、「べき」論。
もちろん、ベースとして、何かを想うことは大切であるが、それを子どもに押し付けたり、やってもいないのに決めつけたりしていないだろうか。
「無」としてこの世に生まれてきた命にはあらゆる可能性と夢で満ち溢れている。なのに親だからといって、子どもの自由な選択肢を絞ってしまっていないだろうか。
私が想う親の役割とは、
・子どもの選択肢をはじめから狭めないこと
・子どもの「やりたい」「挑戦したい」を引き出すこと
・成功よりも、失敗を体験させ、そこからの学びを得るサポートをすること
・親は完璧なものではなく、ひとりの人間として失敗し、涙を流し、落ち込む。
でも、なんだかいつも笑顔で這い上がってくる背中を見せること
・親自身が、いつまでも「何かに挑戦、夢中になれるもの」を持っていること
・罪を犯さないように止めること
これらの気持ちを言葉や態度で全力で伝えることだと思う。
そうやって、親業を通して、実は「親育ち」もしているのだと。